失恋から始まるラジオ漫画

ブックセンターめいわ

2017年04月09日 21:03

こんばんは。中山店アルバイトのSです。
今回は、Sイチオシのマンガをひとつ紹介します。

沙村広明さんの『波よ聞いてくれ』(既刊①∼③巻)です。



沙村さんの作品といえば、4月末に公開予定の映画『無限の住人』の原作も有名ですが、
今回紹介する『波よ聞いてくれ』は、先日発表された「マンガ大賞2017」にもノミネートしていて第5位に選ばれました。
タイトルに聞き覚えがある方も多いかもしれませんね。

あらすじを簡単に説明します。

舞台は北海道。
主人公 鼓田ミナレが、元カレ(福岡出身の亭主関白気質)に50万円を持ち逃げされて、居酒屋で飲んだくれているところから始まります。隣の席に座ったオヤジに愚痴の混じった失恋トークをぶちかますと、なんとそのオヤジが地元のラジオ局のディレクター。ディレクターの口車に乗せられて、ミナレがラジオのパーソナリティーの世界に足を踏み入れるというストーリーです。

ラジオでは毎回、元カレをネタにした企画(架空実況やラジオドラマなど)が展開されます。
元カレへの恨み辛みをバネにかまされるミナレの激烈トークが見どころです。
ストーリーが進むにつれて、
「今のままの自分では結局また同じような(ダメ)男に恋をしてしまう…」という自覚が生じたり、
「自分は人生をやり直したいのではない。人生を挽回したいのだ。」と決意めいたことを言ったりと、
ミナレの内面にも変化が生じます。
基本的には、登場人物たちはおちゃらけた人ばかりで、まじめな話もほぼないのですが、
たまに登場人物がグッと来ることばを言い放ったりして、作品の魅力の一つになっています。

私は1話の終盤でぶちかまされるミナレの一言が衝撃的で(そのうえ笑えて)読み始めたクチなのですが、1話(ちなみにタイトルは「お前を許さない」)はこちらのページで試し読みができます➡http://kc.kodansha.co.jp/product?isbn=9784063880588

これを読んで面白いと感じたならば、③巻まで一気読みしても期待を裏切られることはないと思います。
毎巻印象的な終わり方をしていて、読み終えた直後に続きが気になるマンガです。
面白いマンガはないかな~と探している方はぜひ!

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